Ubuntu Serverのインストール
インストール
2台のサーバーに対し、Ubuntu Serverをインストールします。要点は以下の通りです。
- 優先ネットワークインターフェースをens3(最初の方のNIC)に指定
- インターネットへ接続するインターフェースはens3を使用するため、インストール中はens3を優先ネットワークとして指定
- OSは最小インストール
- パッケージ選択ではOpenSSH serverとBasic Ubuntu serverを追加
パスワードを入力後、Weak passwordという警告が出た場合はYesを選択するか、警告が出ないようなより複雑なパスワードを設定してください。
筆者注
Ubuntuインストーラーは基本的にインストール時にインターネット接続が必要です。
Ubuntuインストール時に選択した言語がインストール後も使われます。
Ubuntu Serverで日本語の言語を設定した場合、標準出力や標準エラー出力が
文字化けするため、言語は英語を設定されることを推奨します。
プロキシーの設定
外部ネットワークとの接続にプロキシーの設定が必要な場合は、aptコマンドを使ってパッケージの照会やダウンロードを行うために次のような設定をする必要があります。
- システムのプロキシー設定
# vi /etc/environment
http_proxy="http://proxy.example.com:8080/"
https_proxy="https://proxy.example.com:8080/"
no_proxy=localhost,controller,compute
- APTのプロキシー設定
# vi /etc/apt/apt.conf
Acquire::http::proxy "http://proxy.example.com:8080/";
Acquire::https::proxy "https://proxy.example.com:8080/";
より詳細な情報は下記のサイトの情報を確認ください。
Ubuntu Serverへのログインとroot権限
Ubuntuはデフォルト設定でrootユーザーの利用を許可していないため、root権限が必要となる作業は以下のように行ってください。
- rootユーザーで直接ログインできないので、インストール時に作成したアカウントでログインする。
- root権限が必要な作業を実行する場合には、sudoを実行したいコマンドの前につけて実行する。
- root権限で連続して作業したい場合には、sudo -iコマンドでシェルを起動する。
特定のサービスが正常に動いていないと思われる場合
OpenStackのサービスが正常に動いていないと思われる場合、まずログを確認します。
正常に動いていないサービスを特定したら、そのサービスの設定ファイルにdebug=true
を記述してサービスを再起動します。
debug=true
は[DEFAULT]
の中に記述すると有効になります。
ログを確認し、出力されたエラーメッセージから既知の問題であって対処方法が公開されていないか確認します。
設定ファイル等の記述について
- 設定ファイルの変更前と変更後に、設定ファイルに書かれている現在の設定を確認しましょう。次のように実行すると、コメントアウトされたものが除かれて表示されます。
# less <設定ファイル> | egrep -v "^\s*$|^\s*#"
- 設定ファイルは特別な記述が無い限り、必要な設定を抜粋したものです。
- 特に変更の必要がない設定項目は省略されています。
- [見出し]が付いている場合、その見出しから次の見出しまでの間に設定を記述します。
- コメントアウトされていない設定項目が存在する場合には、値を変更してください。多くの設定項目は記述が存在しているため、エディタの検索機能で検索することをお勧めします。
- 特定のホストでコマンドを実行する場合はコマンドの冒頭にホスト名を記述しています。
【設定ファイルの記述例】
controller# vi /etc/glance/glance-api.conf
[DEFAULT]
debug=true ← コメントをはずす
[database]
#connection = sqlite:////var/lib/glance/glance.sqlite ← コメントアウト
connection = mysql+pymysql://glance:password@controller/glance ← 追記
[keystone_authtoken] ← 見出し
#auth_host = 127.0.0.1 ← コメントアウト
auth_host = controller ← 追記
auth_port = 35357
auth_protocol = http
auth_uri = http://controller:5000/v2.0 ← 追記
admin_tenant_name = service ← 変更
admin_user = glance ← 変更
admin_password = password ← 変更